こんにちは!ぴあーのパパです。
今日は、日頃あまり時間の取れない人のために効率的よく上達できる練習方法をお教えします。ここで紹介する練習方法は、私が普段から意識して実践しているものです。
特に大人のピアノでは、時間を有効に使うことが大事ですし、何より子供の頃よりたくさんのことを考え、咀嚼して練習することができるようになっています。
ぜひ、この内容がみなさまの練習の参考になればと思います。
- 忙しくて練習時間を確保するのが難しい人
- ピアノの練習効率を上げたい人
- なかなか上達を実感できずに悩んでいる人
練習のふりかえり
そもそも、ピアノの上達には特に時間がかかりますよね。練習してもなかなか上達しないと本来の楽しさを味わいにくくなるので、練習方法に悩んだときに思い出したい内容です。
よく言われる練習の金言
レッスンを受けていると、次の3つを良く言われませんか?
ゆっくり弾いてね
片手で練習してね
1小節、1フレーズずつ練習してね
言われることは何となく分かるけど、何で?どうして?と感じていれば、先生にそう言われた理由が腑に落ちていない状態です。
人間は面白いもので、自分の言葉に置き換えて説明できるくらい納得感がないと、行動が伴わない生き物です。ぜひ納得感を持って、練習に取り入れましょう。
練習方法の振り返り
以前は私もダラダラと最初から最後まで両手で通して弾いていたので、非常に非効率的な練習をしていました。
しかし、やはり練習も頭を使って、効率よく行うべきだと思います。
私自身、社会人で一児のパパということもあり、満足のできる練習時間を捻出することは難しい状況です。
たくさんの時間を使って練習できるわけではないので、いかに効率よく練習するかが大事ということに気づきました。
とはいえ、今でも気持ちよくなると練習そっちのけで、最初から通してバァーっと弾いてしまうときもありますが。。
課題の整理
みなさんのピアノのレッスンは週に1回、30分から60分くらいでしょうか。
週1回と聞くと、大した事ないように聞こえますが、その1回のレッスンに向けてお家でみっちりと練習しないといけないですよね。
- 1週間でどこまで譜読みするか
- 各曲どんな割合で練習するか
- 最終的にその曲をどのレベルまで仕上げるか
など、中長期の目標をたてて、計画的に進める必要があります。
1日の練習時間
私の場合、練習ができるのは仕事から帰って家のことを終わっらせてからの30分から1時間くらいです。
レッスンを再開した当初は、練習時間を記録するアプリを使って練習時間を見える化していました。
練習時間を増やすことを目標にしており、アプリの記録が増えるたびに満足感を得ていました。
一方で、練習に時間をかけてもパフォーマンスが上がらないことに悶々としていました。
そこで、忙しい毎日の中でも少しでも早く上達したい気持ちがあったので、いかに効率よく練習するかを考えるようになりました。
ピアノの練習を分解してみる
そもそも、ピアノが上達するというのは、どういう状態なのでしょうか?
いろいろな考え方があるとは思いますが、あまりに風呂敷を広げすぎると話が発散してしまうので、ここでは、ひとまず楽譜の指示通り間違えずに弾ける、を目標とします。
もちろん、作曲家の意図を読みとり、深い洞察をもって人前で披露できるレベルで弾けるようになることも重要なのですが、それにはまた別の練習や考え方が必要になると感じています。
というわけで、楽譜の指示通り間違えずに弾ける状態に到達するには、何が必要か考えていきます。
指を思い通りに動かす
ピアニストの指は本当にくるくる踊っているかのように鍵盤の上を軽やかに動きますよね。スポーツなら運動神経が良い、なんて言われます。
ピアニストもスポーツ選手も同じで、彼らは体の使い方が卓越しているのです。ただし、体ばかりに注目していては、効率的な練習方法は見つけられません。
体の動きは脳が指令を出しているので、脳の機能を知る必要があるのです。
ピアニストなど、体を自由自在に動かせる人は脳の神経回路が最適化されていて、どんな信号を筋肉に送れば、体がどのように動くかを脳が「記憶」している状態です。
記憶というよりは、自動化するために新たな回路を作っています。
これは日常生活で実感することができます。例えば、歯磨きをするときに、普段右手を使う人は左手で歯磨きしてみるとか。
簡単な動きに見えても、やったことの無い動きは脳から指令を出す神経回路ができていないから、ぎこちない動きになると思います。
もちろん、指令を受けてその通り動くための最低限筋力も必要ですが、歯磨きには剛腕は必要ないですから、筋力の話ではないことは分かりやすいですね。
ピアノで考えると、指をコントロールできるとは、次の二つの状態です。
- 狙った鍵盤を間違えずに押せる
- 狙った音の大きさになる様に打鍵できる
この状態を作るために日々練習して、脳にその動作をするための神経回路を作っているんですね。
漠然と練習するより、かなり明確になってきました。もう一歩踏み込んでみましょう。
記憶から神経回路の最適化された状態に落とし込むためには、次のことが必要です。
- 正しい動作をするための神経回路を作るための反復練習
- 音を間違う練習はしない
音を間違える練習はしない
これは、先程の記憶のメカニズムを考えると、同じ事を言い換えていることだと分かります。
間違った指の動きをすると、それも人間は記憶してしまいます。ということは、間違ったまま反復練習なんてした日には、目も当てられない状況になる訳です。
自分の練習を振り返ってみましょう。ほどほどに弾ける状態で、あやふやな箇所があっても気持ち良いから早く弾きたくなっていませんか?
これは、上達しないばかりか、害悪ですらあることがわかりました。なので、ゆっくり弾いて間違えないことが重要です。
練習のタイミングと記憶の定着
タイミングの話の前に記憶について考えてみます。
前提として、人間は全てを記憶することはできません。忘れる生き物です。
なので、記憶を定着させるには、忘れる前に繰り返してインプットすることが大事です。
インプットした情報は、何日後には何%忘れるよ、を定量的に評価したエビングハウスの忘却曲線が有名になったのは、やはりみんな忘れることは困るからですよね。
エビングハウスの忘却曲線を知ると、この仕組みを上手く活用することができます。
実践するには1回目より、2回目は早く記憶(習得)できるということですね。そのためには、練習と練習の間を短くすることが大事です。
仮に、1週間で1時間練習するとします。それをまとめて1日でやるか、毎日10分やるか、色々な選択肢があります。
でも、記憶のメカニズムを知った今、短時間でもいいから毎日練習ことが大事とわかりますね。
もっと細かく分割していくと、朝に練習をしてみたり、ちょっとした隙間時間に練習をすることで、ある意味気楽に練習を続けることができるようになります。
練習の分割
先ほどの練習のタイミングと似ていますが、練習で重要と言われることの一つに、1小節ずつ弾くとか、1フレーズずつ弾くというのがあります。
単純に1曲まるまる通して練習すると、注目したい箇所の練習回数が少なくなるというのがあります。
また、どこを注意しながら練習すべきか分からなくなることを防ぐという意味もあります。
すべてに注意を払って練習することはできませんので、やはり苦手なところだけ、まずは練習するというのが大事ですね。
さらに、記憶の話につながりますが、短時間のうちに同じ箇所を練習することで、記憶が定着しやすくなりそうですね。
ピアノの練習効率を上げる方法
ピアノを弾くという行為は、一見すると指が素早く動いているので、指に着目した練習をしたくなります。しかし、脳の機能を考えると、鍛えるべきは指ではなく、指を動かす脳の神経回路だということがわかりました。
ピアノの練習の金言としてよく聴くこれらのフレーズを、腑に落ちる状態にするために、言い換えておいた方がよさそうです。
ゆっくり弾いてね
片手で練習してね
1小節、1フレーズずつ練習してね
間違えた音を出す練習をしてしまうと、誤った神経回路が形成されてしまうので、
- 間違えずにゆっくりと弾いてね
- 音をしっかり認識できるように片手で弾いてね
効率よく記憶を定着させるために、短時間のうちに同じ練習をすることが効果的なので、
- 1小節、1フレーズずつ練習してね
このように、練習方法の根拠を知っておくと、圧倒的に効率よく練習ができるようになるはずです。
まとめ
ピアノの練習の効率を上げる方法について、脳のメカニズムから考察しました。人は忘れる生き物なので、脳の記憶の仕組みを知って、上手く活用したいですね。
というわけで、練習効率を上げる方法などと大げさに銘打ちましたが、何事にも近道はなく王道を進むのが一番ということのようです。
ただし、王道がなぜ王道なのか、その根拠を知ることで効率よく上達することができるようになるはずです。
大事なのことなので、もう一度記載しておきます。
ゆっくり弾いてね
片手で練習してね
1小節、1フレーズずつ練習してね
間違えた音を出す練習をしてしまうと、誤った神経回路が形成されてしまうので、
- 間違えずにゆっくりと弾いてね
- 音をしっかり認識できるように片手で弾いてね
効率よく記憶を定着させるために、短時間のうちに同じ練習をすることが効果的なので、
- 1小節、1フレーズずつ練習してね
それでは、楽しいピアノライフを!
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